画像の認識・理解シンポジウムMIRU2016に参加してきました

こんにちは。人事部の小久保です。

8月1日(月)〜4日(木)の4日間、画像の認識・理解シンポジウムMIRUに研究開発部のメンバーと参加してきました。今回は、MIRUの内容やなぜ参加してきたのかについてご紹介したいと思います。

MIRUとは

今回で19回目を迎える画像の認識・理解シンポジウムで、画像の認識と理解技術に関する国内最大の会議です。

具体的には、研究者や技術者、学生が基礎から応用までさまざまな最新の研究発表をし、討論をする場となっています。今回は静岡の浜松で開催されました。

各自の発表内容は1枚のポスターにまとめられたものが展示されており、それぞれポスターの前で紹介する形になっています。発表やデモセッションに加えて、特別講演も別会場で行われました。

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クックパッドの取り組み

クックパッドは今回初めてMIRUに参加したのですが、企業展示という形でブースで発表をしました。

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毎日午前中には、スポットライトセッションという形で、ブースで紹介している内容を30秒間宣伝できる時間もありました。

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なぜクックパッドが学会に参加するのか?

以前からクックパッドには研究開発グループという形で、研究を専門に担当しているチームがありましたが、7月から研究開発部という組織に変わり研究開発により力を入れていくことになりました。具体的には、画像や言語を中心とした機械学習や料理に関する研究を行っています。

そこで、研究開発をすることはもちろんなのですが、学会での活動も積極的に実施をしていくため、今回MIRUに参加をしました。

各研究室の取り組み

クックパッド以外にも多くの研究室が料理に関する研究を発表していましたので、いくつかご紹介します。

・東京大学 相澤研究室
東京大学の相澤研究室では食事記録アプリのログを分析するため、料理名を一般 化する研究を発表していました(例えば、「シュリンプエッグサンド」を「サンドイッチ」にする)。また、画像認識の精度を上げるため、個々人にパーソナライズした認識エンジンを作る研究も発表していました。

・電気通信大学 柳井研究室
電気通信大学の柳井研究室では、画像認識・画像変換をモバイルで実行するための研究をしていました。機械学習のモデルからC言語のコードを自動で作って、これを高速に動かすために行列の計算を並列化していました。また、Twitterの画像つき投稿を使って、「博多ラーメン」などの細かいカテゴリに画像を分類したデータセットを紹介していました。

・名古屋大学 村瀬・井手研究室
名古屋大学の村瀬・井手研究室では料理の撮影をサポートするため、料理の写真の魅力度を測る研究をしていました。料理を様々な角度から撮った画像のデータセットを作って、どのような特徴がその魅力度に関わるのかを発表していました。

・京都大学 美濃研究室
京都大学の美濃研究室ではレシピナビゲーションシステムを研究していました。カメラで現在の調理行動を認識し、次の手順をナビゲーションしてくれるものでした。発表では実際にトマトやアボカドを調理することで、ナビゲーションの様子を見ることができました。

・大阪府立大学 吉岡・井上研究室
大阪府立大学の吉岡・井上研究室ではレシピ動画を自動要約するシステムを研究していました。ヘッドマウントカメラを使って調理中の手元の動きを撮影し、画像から抽出した手の領域から現在の調理行動を識別する実験をしていました。

どれも非常に高度な内容で、私達も大変勉強になりました。

まとめ

今回MIRUに参加されてる方々とお話する中で、クックパッドって機械学習の取り組みしてたの?!と驚かれることが多くあったのでもっと認知されるような活動が必要だなと実感しました。

ただ、参加をしたことで新たに一緒に共同研究をやりたい、クックパッドのデータを使いたいと言ってくれる研究室もあったので参加してよかったなと思っています。

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