クックパッドの社内システム ~「Salesforce」 その1~

こんにちは、はじめまして。 クックパッドで社内システムの運営をしています、えいしょうです。 今日は、クックパッドの開発からは少し話題がそれますが、 弊社の社内システム、その中でも特に「Salesforce」というシステムについて、ちょっとお話しさせて頂こうかと思います。

 

今や企業には、実に様々なシステムがあります。 弊社のような業種の場合、システムがなければ何も仕事できないと言っても、過言ではありません。

ですが、どの企業でも、こと「営業」に関しては 比較的アナログが多いのではないでしょうか。 何故か?おそらく、一人一人の「経験」や「勘」に頼るところが多く、 機械的なプロセス分析やパフォーマンスチェックが、難しいからだと思います。

しかし、経験や勘に頼っていては、いつまで経っても生産性の向上は望めませんし、 人数が増えるほど情報が錯綜し、却ってパフォーマンスが下がってしまいます。

 

そこで登場するのが「Salesforce」です。 今やSaaS(Software as a Service)の急先鋒と言われて様々なことができるシステムですが、 その機能のキモは、読んで字のごとく「営業の力」、つまり営業をサポートし、売上を上げるところにあります。

具体的には何をしているのか? 大きく分けると、以下の5つになるかと思います。

 

(1)受注情報の一元管理

誰がいつ、どこの企業から、何の商品をいくらで受注したか。 これが把握できなければ会社は成り立ちませんので、どの企業でも管理している情報でしょう。経理が主導して管理している企業が多いかと思います。

(2)ヨミ(売上見込み)情報の一元管理

(1)はすでに売上が確定した情報ですが、それだけでは会社としての見通しが立ちません。また、営業としても、何をどう頑張ったらいいのか分かりません。 これも、どの企業でもおおよそは把握しているでしょう。 営業事務やマネージャが主導になり、エクセルを使って管理している企業が多いんじゃないでしょうか。

(3)顧客情報の一元管理

ここからは、できていない企業も多いんじゃないでしょうか。 連絡先、業種、担当者の名前といったハードデータだけでなく、 (1)(2)の紐付けによる受注データやヨミデータ、 また、誰がいつ何をして(ex.訪問した・電話した)、その結果がどうだったか、といった行動データまで、すべてを一元管理します。 このような詳細な顧客情報を共有することで、以下2つのメリットを享受できます。 ・引き継ぎがとても楽になります。   営業活動の中でもかなり厄介な、顧客の引き継ぎ。   ところが、これらの情報が共有されていれば、「よろしく」の一言で片付きます。 ・既存顧客に対する適切な営業が可能になります。   商材にもよりますが、リピートの提案には、適切なタイミングと確かな履歴情報が   必要です。今までのお付き合いが詳細に把握でき、いいタイミングでアラートが   上がってくれば、チャンスを逃さずにリピートの売上につなげることができます。

(4)営業マンのパフォーマンスの把握

ここまで来ると、たいていのシステムじゃあ難しいんじゃないでしょうか。Salesforceの真骨頂です。 (2)ヨミデータや(3)で出てきた行動データを、営業マンごとに集計すれば、 さまざまな切り口からの営業マンのパフォーマンスを知ることができます。 たとえば、1週間の行動量、受注率や失注率、案件の発生ペース、などなど。 ここで肝心なのは、『会社として重視すべき指標(KPI)を設定し、ぶれないこと』です。 見れるのであればと欲張って、いろんな指標を知りたくなるものですが、余りにたくさんあると大事なものを見失ってしまいます。 指標はシンプルにすること。これには、マネージャーや経営陣の協力が不可欠です。

(5)フレキシブルなデータの分析

以上の登録されたデータを、さまざまな切り口から分析できます。 たとえば、商材別の売上、販路別のヨミ、販売代理店のパフォーマンス、など。 この場合、「スピーディーさ」がとても重要になります。 さまざまな分析が柔軟にできることで、信憑性や価値が増し、よりアイディアを広げることができます。一つ分析するのに何日もかかっていたのでは、動きの速い営業の世界では役に立ちません。

 

ここまで書いていて、弊社はまだまだだなぁと、我ながら痛感してしまいました。。。 これらが全て活用された時、本来の価値が発揮され、売上への貢献という目的が達成するのだろうと思います。 そこで初めて導入プロジェクト(の”第1段階(!)” )が達成。道のりは長いです。

 

閑話休題。 ではなぜ「Salesforce」を選んだのか?

・・・かなり長くなってしまったので、続きはまた次回にさせて頂きます。 次回も長くなってしまうような気がしますが・・・お付き合いくださいませ。