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成熟期にあるWebサービスの新たな価値を求めて - サービス開発はじめの一歩

会員事業部の小椋(@littlestarling)です。

会員事業部では会員向けサービス全般、中でもプレミアムサービスの価値向上を継続すべく、日々サービス開発を行っています。 クックパッドのプレミアムサービスの柱のひとつは人気順検索機能です。

今年、私はその人気順検索でカバーしきれない課題を見つけ、その課題を解決する新たな価値を生み出すことをミッションとして与えられました。

当社ではサービス開発はディレクターとエンジニアのチームによって進められています。

ディレクターの方に既に明確なビジョンがある場合はその壁当て相手として質問を繰り返して煮詰める作業に徹することが出来ますが、今回はお互いゼロからのスタートとなったため、一緒に"What"と"Why"を探っていくことになりました。 本稿では、このようにエンジニアがディレクターと企画を一緒に考えていったことについて書きたいと思います。

検討のために行ったこと

以下のような流れで検討を行いました。

進め方を決める

まず企画とは何かを最初に定義したいと思います。

企画とはある課題に対応した解決策といえます。ある企画自体が別の大きな課題の解決策になったりという構造になっています。

この定義に沿って考えると、クックパッドには「毎日の料理を楽しみにすることで、心からの笑顔を増やす」という理念がありますので、提供したい大きな価値として「毎日の料理を楽しみにする」ということが挙げられます。 人気順検索機能によってこの価値を提供できているところもあるでしょう。そして、「人気順検索でカバーしきれない課題」、という表現では課題がなんなのかがはっきりしません。 課題とその解決によって得られる価値を定めるために、チーム内でのブレインストーミングと、社内ユーザーのインタビューによって課題を探すことにしました。

ブレインストーミング

チーム内でモデルユーザーを想定しながらユーザーと日々の料理に関わる悩みとその理由を書き出していきました。 自チーム版のなぜなぜnodeのようなものです。 ここでは料理経験およびクックパッド利用経験に基づいたモデルユーザーを何種類か考え、抱えていた悩みが経年で変化するかといったことも踏まえて案を出していきました。

社内ユーザーインタビュー(1)

まずは 人気順検索を使っていて不満なところはどこか? という質問をいきなりぶつけてみました。 不満を聞いているので当然ですが、 「今の自分の気持ちに合わない結果が出た」 という意見が多かったです。

この「今の自分の気持ち」とは?という点が深掘り対象になりそうという印象がありました。

内容整理とここまでのふりかえり(1)

ヒアリング内容を整理してみると、前述の通り既存検索の結果にミスマッチが起こるケースがあるということが浮かび上がってきます。 ブレインストーミングの内容と付きあわせてみても、何らかの理由で期待された検索結果が出てこない、という悩みの種が出ていました。

ここで一つ改善施策を考えついたのですが、この段階で具体的な施策に落とすのは時期尚早ということで、一旦引っ込めることにしました。 実現可能であればすぐに試してみたいという気持ちはありましたが、課題が固まりきっていない状態で施策を実施したとしても価値の実証につながるかは説明しづらいです。

そのため、検索に限定せずに、問題を探す領域を広げて課題探しを続けることになりました。 具体的にはどういったユーザー体験が求められているのかをより深掘りすべく、改めてインタビューをし直すことにしました。 このとき、問題を探す領域を広げるために検索の不満点という聞き方ではなく、普段どのように使っているのか、より個々人のライフスタイルとの関わりを聞くようにしようという質問の改善点が出ました。

社内ユーザーインタビュー(2)

前回インタビューの整理を踏まえて、改めて社内ユーザーで属性を広げた形でインタビューを行いました。 例えば女性に偏っていたインタビュイーを男性にも広げたり、子どもがいるなど、作る料理に制約が出てきそうな要素がある人を追加しました。 今度は料理の頻度、買物方法、レシピの決め方など、日々の食にまつわる生活サイクルについて広く聞くようにし、あとでチーム内で問題点を探す方法を採りました。 日々の生活でのクックパッドの使いどころや、レシピの選び方についての知見を得られたように思います。

内容整理(2)

再度実施したインタビューと問題点の洗い出しを行いました。 ヒアリング内容から隠れている不満点・問題点は何か?を洗い出し、インタビュイーのペルソナ抽出をして整理を進めました。 ここでも当初のブレインストーミングの内容も引き直して確認をしたりしました。

課題と価値の関係を表すキーフレーズを見出す

ここまでの整理内容から、出したい価値は何か、を象徴的に表す表現を探しました。 ディレクターさんがいい言葉を見つけてくれました。 最終的なプロダクトオーナーに企画の説明をした時の感触で、これが自分たちのやろうとする価値を表現する言葉になると感じました。

やってきたことを振り返って

このようにして、今後の施策に向けての価値の軸を定めました。この軸に基づいた施策を繰り返し試すことによって軸自体の検証も行われることになりますが、これまで行ってきたことを簡単にふりかえってみます。

不安を共有する

普通の開発プロジェクトと同様、KPTも行いました。課題を見つけて解決できるのかはもちろん、そもそも課題がちゃんと見つかるのか、提供したい価値はなんなのか、そのストーリーを作りきれるのかという不安がありました。 また、2人構成のチームなので議論が熱くなると人 vs 人の構図に陥る可能性もありました。不安感情を先に共有してしまうことで、お互いの弱みも認識され、「問題 vs 私たち」の構図を作ることが出来たと思います。

誘導質問をしない

1度目のインタビューの時の質問の仕方は検索という機能に絞った形になったために、答えを誘導してしまう可能性がありました。 「今の人気順検索の不満点はどこですか?」という内容は不満があることを前提にしています。 本人的に満足しているが、無意識に解消している問題の発見にはつながらなかったり、無理矢理些細な不満を大きな声として言ってしまうこともありえます。 なるべく開かれた視点で話を聞けるよう、インタビュイーに共感的傾聴を持って話を進めるようにした結果、無意識に現状に折り合いをつけていそうな行動を見出すことが出来ました。

ヒアリング内容をそのまま書き出したら一旦寝かせる

共感している間は自分が同じマインドで言葉を受け取れてしまい、暗黙の合意を持って話を進めてしまうことがあります。 特定のユーザーからのヒアリングで得た課題が特定ユーザー層のみに向かれたものなのか、その先に普遍的な価値を持って応えられる 課題なのかを見極めるためにも一度時間をあけて見直すことを意識しました。 実際にはインタビューそのもので疲れてしまうということもありますが、ある程度時間をあけてから話をまとめ直すというのは意図して行っていた作業です。 一歩引いて俯瞰しながら整理するという視点に立ちやすい効果が得られたと感じています。

コードに落とそうとしない

企画のアイディアを発散させようとする時にコードに落とし込んで考えることは発想の幅をせばめてしまいがちです。 どこかで実装可能な施策案に落としこむことは当然必要なのですが、実装方法によらない課題と価値を定義する段階では一度思い切ってコードのことを忘れてしまった方がよいです。 様々な施策検証に耐えうる課題と価値を設定できたら、それを実現するための具体的なアイディアを考える番です。 得意の言語、利用しているフレームワーク等、実現可能性を思う存分考えましょう。 この点は以前にも言及されていますね。

いろいろなフレームワークを試してみる

企画開発フレームワークとしては当社ではEOGSがよく使われていますが、例えば今考えていることをAISASに当てはめられるか?リーンキャンバスで書いてみるとどうか?構造化シナリオを使えるか?といった具合に異なるフレームワークを壁当て相手として使ってみることも自分の考えの整理につながります。 自分たちでまとめた表は最終的になんと呼べばいいのかわからない感がありますが、あえて言うならリーンキャンバスにおける課題、顧客セグメント、独自の価値提案を詰めたということになるでしょう。 求めるユーザー体験のサイクルがどうあるべきなのかはあれこれ壁当てをした結果辿り着いたように思います。

まとめ

サービス開発のはじめの一歩の部分で行ったことをご紹介しました。企画立案の話になりますが、この領域もサービス開発エンジニアに必要な要素だと考えています。 残念ながら諸事情で本プロジェクトは現在ペンディングになってしまっておりますが、再始動をする時に動きやすい軸を定めるところまでは辿りつけたのではないかと考えています。 私たちは既存サービスの世界を広げるための新しい価値を提供するためにチャレンジしたいエンジニアやディレクターを募集しています。ご興味あればぜひお気軽にお話しましょう。

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