人事部の@mamiracle__ です。好きな Ruby のメソッドは Enumerable#entries
です。みなさまからの entries をお待ちしています💖
さて、クックパッドは先日の RubyKaigi 2018 に Ruby Committers Sponsor と Network Sponsor としてスポンサーをいたしました。私たち人事メンバーも、ブースやドリンクアップを通じて、RubyKaigiを盛り上げることに貢献できたのではないかとおもっています。
会期中には、クックパッドに所属する桑原仁雄(@pocke)、Kirk Haines(@wyhaines)、 笹田耕一(@ko1)、遠藤侑介(@mame)がスピーカーとして登壇し、심 상용(@riseshia)がライトニングトークを行なっています。また、RubyKaigi運営では、オーガナイザーとして @nano041214、@asonas 、@sorah が、スタッフとして @mozamimy が活躍してくれました。
イベント参加のご報告として、当社所属のメンバーの発表やブースの紹介をいたします!!!
発表
A parser based syntax highlighter
桑原仁雄(@pocke)からはパーサーベースのシンタックスハイライターであるIroに関して発表がありました。通常のシンタックスハイライターで利用されている正規表現では、複雑なプログラム表記でうまく機能しなくなってしまいがちですが、パーサーベースであればそういった問題が生じないそうです。また、gemとして提供されているので、Vimだけではなく色々なエディタでも活用できるとのことです。
また、RubyKaigi効果で意識が高まった本人からも力強い宣言がでておりますので、ぜひ今後にご期待ください!
CTOに「来年のRubyKaigiではComitter vs the worldで前に出たい」などと宣言した
— Pocke(ぽっけ) (@p_ck_) 2018年6月5日
It's Rubies All The Way Down
自身が2001年以来の Rubyist であると紹介した Kirk Haines(@wyhaines)からは、主に Web アプリケーションを動かすときのテクノロジスタックについて、それぞれの時代における Ruby で作られたソフトウェアの紹介や、概念実証(Proof of Concept)が示されたりしました!
特に Web アプリケーションにおいては Rack の登場がキーポイントになり、ミドルウェアとWeb サーバーの関係がそれ以前と比べてシンプルになったという説明は納得できました。また、10年以上前の Ruby では、ロガーやロードバランサーなどをやるには遅すぎると言われることがありましたが、近年の Ruby では十分なパフォーマンスが確保できることも示され、Ruby の進化がよくわかりました。
Guild Prototype
Ruby の新しい並行プログラミングモデルである Guild について、笹田耕一(@ko1)から発表がありました。冒頭では、シングルプロセスで合計40コアのCPUを使いきるデモがされていて、未来感ありましたね。
従来の並行プログラミングでは、データを共有するために競合状態をプログラマが頑張るか、データを共有しないという手法が主にとられてきました。Guild では、メンバーシップという概念を導入することで、容易にデータを共有しつつも、マルチコアを活用できるようにしています。Rubyで実用段階になるのが、今から楽しみです!
Type Profiler: An analysis to guess type signatures
遠藤侑介(@mame)の発表では、提案されている複数のRubyの型システムを概観したあと、Ruby 3に必要となってくる型データベースのために、型プロファイラーの導入が提案されました。型プロファイラーは、いくつかの手法で型を推測するための機構です。静的解析や動的解析をつかって、いい感じに型を推測できないかという試みです。それぞれの手法にメリットやデメリットがあって、まだまだ難しいところも多いようですが、 Ruby の改善が着実に進んでいる様子が伝わってきました。
また、ブースの質疑応答タイムでは、海外のファンからチョコレートのプレゼントをもらうなど、大人気ぶりを発揮していました!
ライトニングトーク
Find Out Potential Dead Codes from Diff
Cookpad のような長期でメンテナンスされているコードでは、どうしてもどこからも呼び出されないデッドコードが生まれてしまいます。심 상용(@riseshia)のライトニングトークでは、未使用コードの差分からデッドコードを検出する手法について発表がありました。クックパッドでも実際に使われて効果がある手法とのことです。
ブースやグッズ
クックパッドが海外展開している国を示した世界地図や、「Cookpad storeTV」、ユーザーボイスやミッションなどを詰め込んだオリジナルボードなどを展示しました。
(地図にはクックパッドが展開している68カ国を⭐シールで示しました)
ノベルティには今年初めて作った「ロゴ入りお箸」や、仙台をイメージした「ずんだ餅どら焼き」を用意しました。どら焼きは、仙台の老舗和菓子屋さん「こだまのどら焼き」さんに相談をして作っていただきました。控えめな甘さのずんだ餡と、もちもちの食感が美味しくてあっという間に完売してしまいました!
その他ブースでは、クックパッドでRubyフルタイムコミッターとして活躍する遠藤侑介(@mame)と、仙台のずんだ豆にちなんで「mameさんの豆つかみ」も実施!CTOの成田一生(@mirakui)をはじめとして、まつもとゆきひろさん(@matz)さんやAaron Pattersonさん(@tenderlove)さんも参加してくださる盛況なイベントとなりました!
(今回の最速王はクックパッドHRメンバーで叩き出したタイムは0:06:92でした!)
Cookpad X RubyKaigi 2018: Day 2 Party
2日目の夜に開催したパーティには、90名近くのゲストが参加してくださいました!RubyKaigiの会期中にパーティを企画するのは、クックパッドにとってこれが初めてでドキドキしていましたが、多くの方にお楽しみいただけて本当に良い機会となりました!
【Asakusa.rb × Cookpad】Meetup after RubyKaigi 2018
RubyKaigi 2018終了後の翌火曜日には、Asakusa.rbとのコラボレーションイベントを開催しました!Railsコミッターであり、Rubyコミッターの松田明さん(@amatsuda)に司会を務めていただき、RubyKaigi 2018 の余韻を楽しみました。
この日は「Rubyコミッターによる RubyKaigi 2018の見どころ振り返り」「RubyKaigi 2018会期中に決まったRubyの次の方向性について」というふたつのテーマを設定。笹田耕一(@ko1)と遠藤侑介(@mame)を中心に、飲みながら食べながら語り合いながら、会場全体で楽しむことができました。
(クックパッドイベント恒例のキムラシェフの絶品ご飯)
おわりに:Rubyとクックパッドについて
クックパッドは、2008年にRuby on Rails へとリニューアルしてから、世界的にも大規模な通用事例として知られてきました。Ruby への貢献を現在も強化しており、二人のフルタイムコミッターを迎え入れクックパッドで次世代Ruby の開発に取り組んでいます。
また、技術をわたしたちが使うことはもとより、社外にも共有することで価値を生むようなソフトウェアやライブラリは、積極的にオープンソース化を行い公開しています。
今後もRuby を含む、さまざまなオープンソースソフトウェアの発展に貢献できるよう、クックパッド一同頑張りたいと思います!
次は8月30日から開催されるiOSDC Japan 2018に参加する予定です。みなさまにお会いできることを楽しみにしています😄
(来年こそはRubyKaigiに参加した社員全員で集合写真撮るぞ!)
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