Cookpad Online Spring Internship 2021 と Hackarade を合同開催しました

ユーザー・決済基盤部の三吉(@sankichi92)です。 昨年よりエンジニアの立場から新卒採用を担当しています。

2月の記事で告知したスプリングインターンシップを 3/22〜26 の日程で開催しました。 また、同時に社内でも Hackrade Remote #2 を開催し、社員もインターン生と同じ課題に取り組みました。 この記事はその開催レポートです。

合同開催について

今回のインターンシップのコンセプトは「クックパッドの社内ハッカソン "Hackarade" を体験してみよう!」というものでした。 Hackarade は Hack + Parade を組み合わせた社内の造語で、ハッカソンではあるものの「競技」より「祭り」の側面が強い社内イベントです。 アイデアや成果を競い合うのではなく、社内エンジニアの技術力向上を目的としています。 過去の Hackarade については、"Hackarade" でブログ内を検索してみてください。

そして、せっかく Hackarade をやるのならインターン生だけではもったいない、ということで社内 Hackarade の合同開催が決まりました。 具体的には、インターンシップと同じ期間に社内でも Hackarade を開催し、成果発表をインターン生と合同で行うことにしました。 以下は、合同開催が決定した時のツイートです。

クックパッドでは昨年の春よりオンラインでインターンシップを開催していますが、オンラインでは社内の雰囲気が伝わりづらいという課題がありました。 合同開催には、実際の社内イベントと重ねて関わる社員を増やすことで、会社の様子を少しでもイメージしやすくする狙いもあります。 実際、インターン生がシングルチャンネルゲストとして参加する Slack チャンネルは、これまでのインターンシップと比べても非常に活発でした。 スクリーンショットのように、インターン生21人を含む83人から5日間で3,000件を超えるメッセージが投稿されました1f:id:sankichi92:20210401000058p:plain

講義動画について

Hackarade には毎回テーマがあり、社内の第一人者による講義を受けたのち開発に取り組む形式が基本です。 今回のインターンシップ & Hackarade のテーマは「Web フロントエンド」で、講師を外村(@hokaccha)が務めました。 また、オンラインのメリットを活かす取り組みとして、講義動画を事前に撮影し、参加者各自の好きなタイミングで視聴してもらう形を取りました。 わからなかったところは何度も見返したり、知っている内容は倍速で飛ばしたりできると、インターン生・社員ともに好評でした。

ここで、実際に使用した講義動画を公開します。

講義動画はトピックごとに以下の4つからなります。

  1. JavaScript
  2. TypeScript
  3. React
  4. Next.js

モダン Web フロントエンドに入門したい方や、上に挙げたようなトピックをおさらいしたい方など、ぜひご覧になってください。

インターンシップについて

インターンシップは、初日に講義動画の共有や課題の発表を行い、最終日5日目に成果発表してもらう、というスケジュールでした。 その間、質問は Slack で受け付け、講師・TA の誰か回答できる人が回答します。 テキストだけで難しい場合は、Zoom を使用することもありました。

課題は、Next.js と TypeScript を使ってレシピサイトを作る、というものでした。 基本課題と発展課題に分かれており、基本課題は講義動画を見ればだいたいできる内容です。 一方、発展課題は Web フロントエンドに慣れている人でも5日間やることがなくならないよう、かなりのボリュームになっています。 詳細は https://gist.github.com/hokaccha/7003c700f7d2ad276bfb458edd862abe をご覧ください。 データについて、今回はインターンシップ用に Web API を用意しました。

講師の想定を超えて、基本課題を2日目の朝6時に終える猛者や、すべての発展課題に取り組む猛者がいました。 同じ課題に取り組んでいても、成果発表では参加者ごとの個性がよく出ていて感心しました。

今回のインターンシップでの大きなチャレンジは、従来のような対面型でのインターンを単にオンラインにするのではなく、オンラインならではの効果が得られるような実施方法を模索することでした。 先ほど触れた講義動画はそのひとつです。 会場という制約がないので、必ず全員が参加しなければならない場面も減らすことができます。 5日間を通して、時間を合わせて集まるのは初日と最終日のみの計5時間ほどでした。 2〜4日目は、毎日1時間オフィスアワーとして講師・TAが Zoom に待機する時間を設けていましたが、そちらよりむしろテキストのコミュニケーション方が活発でした。 3日目には、Tech MTG という隔週で開催しているエンジニア全員参加のミーティングを見学する機会も設けましたが、これも任意参加です。 事前に2〜4日目の時間の使い方は自由とアナウンスしていたので、インターンシップ期間中に研究したり、卒業式に出席したり、引越ししたりする参加者がいました。 インターンシップの様子は、Twitter ハッシュタグ #cookpad_spring_intern から覗くことができます。

Hackarade について

社内の Hackarade は、前回のリモート開催時同様、開催期間のうち「8時間まで開発に使ってよい」というルールにしました。 また、インターンシップと異なり、以下の2部門があります。

  • 規定部門: インターン生向け課題のレギューレーションに従って開発する
  • 自由部門: 講義内容の技術を使って自由に開発する

規定部門はインターン生が5日間かけて取り組むボリュームということもあり、自由部門のエントリーが多くなりました。 ここからはいくつか作品をピックアップして紹介します。

Ruby コミッターの @mametter からは「ブラウザの上で Ruby を動かす」という発表がありました。 Web フロントエンドがテーマのはずなのに、irb が(ブラウザで)動き始めるという、予想の斜め上をいく作品でした。

また、おまけとして1時間(!)で書いた Next.js を使った Quine の紹介もありました。 遠藤さんの Quine は社内で有名ですが、インターン生にはどう見えたのか気になるところです。

買物プロダクト開発部の @solt9029 からは「ズルできるババ抜き」の発表がありました。 発表中は「これを作ろうと思った思考プロセスが気になる」といったコメントが寄せられました。

他にも、分析 SQL のシェアができるアプリや、GHE・Slack などから社内情報をまとめて検索できるアプリなど、社員待望の便利ツールや、業務での利用を視野に入れた QR コード読み取り機能のプロトタイプ、趣味でやっているポッドキャストの Web ページなどなど、多彩な作品が集まりました。

また、規定部門の発表では、講師・TA から Auth0 を使った認証やインクリメンタルサーチ、Storybook を使ったコンポーネント開発、Recoil を使った状態管理など、課題では扱われなかった少し発展的な技術の紹介がありました。


以上が、Cookpad Online Spring Internship 2021 & Hackarade Remote #2 の開催報告です。 ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

スプリングインターンシップは終わってしまいましたが、クックパッドでは就業型インターンシップを通年で募集しています。

また、サマーインターンシップも例年どおり開催予定です。 興味のある方はぜひご応募ください!


  1. アプリやインテグレーションによる投稿はなく、すべて人間による投稿です。Tech MTG や成果発表では多くの社員を巻き込んで盛り上がりました。